2014年9月17日水曜日

お家に子猫を迎えたら!!~病気の予防とそのサイン~

お家に子猫を迎えたら!!~病気の予防とそのサイン~


成猫に比べて子猫は体が小さく、免疫力が低く、病気にかかりやすいものです。週齢が低いほど体力もないため、衰弱するまでの時間も早いです。

子猫がかかりやすく、死亡率の高い病気の多くには、予防ワクチンがあります。新しく家庭に子猫を迎えた際には、一般的な健康診断と合わせて、ワクチン接種を行い、しっかりと病気の予防をしてあげましょう。
また、保護した場合など、月齢がわからない子猫もいますが、月齢によってワクチンを打つタイミングが遅すぎるということはありませんので、子猫の健康状態や生活環境に応じて予防接種を行うことが大切です。

子猫の中には、予防を行っていない場合やすでに病気をもっている場合もあります。よって、事前の健康チェックは必須です。また、チェックの際には合わせて、尿や便をお持ちいただければ尿検査、便検査も併せて行うことができ、子猫の健康状態をより把握しやすくなるため、お勧めです。

加えて、ワクチンで予防ができない病気で、注意が必要なのは、回虫や条虫などの内部寄生虫です。子猫が内部寄生虫を持っていると、食欲の低下や下痢、軟便など排泄に異常が見られたり、お腹が張ったりします。
また、猫伝染性腹膜炎(FIP)にも注意が必要です。
FIPは、1歳までの子猫の発症が多く、死亡率も高い病気です。発症するとお腹や胸に水がたまり、食欲低下、下痢を起こすなどの症状が現れ、急激に痩せて行きます。子猫の場合、発熱や下痢、嘔吐などにより、脱水状態に陥りやすく、緊急の対応が必要になります。

子猫の健康を守るには、日々の様子や状態をよく観察して、病気の早期発見に努めることが大切です。
ご不明な点があればどうぞお気軽に当院までご相談ください。

2014年8月24日日曜日


Face BooK、およびメールでのご相談受付始めました!!

 

つきしま動物病院のFACEBOOKが始まりました。病院での出来事やスタッフの呟きなどを今後投稿していく予定です。

ぜひ、ご覧ください!!

 

また、合わせてメールでのご相談窓口も当院ホームページに開設いたしました。どうぞお気軽にご利用ください。

2014年8月22日金曜日

朝顔

病院の前に植えた朝顔がこんなにもつるを伸ばし始めました。
開業当初に植えたものですが、世代交代を繰り返していまや二階にまで届く勢いです。
力強い花を咲かせるのが今から楽しみです。





来月の終わりごろには種ができると思います。
ご希望の方には無料でお配りしておりますので、どうぞスタッフまでおっしゃってください。




2014年7月20日日曜日

オーストラリア研修を終えて


7/127/17までの6日間、オーストラリアにて海外研修に参加させていただきました。

研修先では、主に整形外科の最先端の技術を拾得することができ、このような機会に恵まれたことに感謝するとともに、今後の診察において、より高度な治療をペットちゃんに提供できるよう、さらに精進していきたいと思います。

研修を終えた証として認定証をいただきました。




















研修先でお世話になった先生です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
研修風景①
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
研修風景②
 
 
 
 
 

2014年6月28日土曜日

短頭種気道症候群

 短頭種気道症候群とは、主に短頭種とよばれる円形の頭部を持ち、特有の扁平な顔を持つ、わんちゃん、ねこちゃんでみられる呼吸障害の総称とされています。
呼吸障害の原因としては、生まれつきはなの穴が狭い狭窄性外鼻孔や、軟口蓋と言う上顎から喉までの間に位置するヒダが生まれつき長く、気道を閉塞してしまう軟口蓋過長症、この他にも喉頭室外反、喉頭虚脱、気管低形成があります。
短頭種気道症候群の好発犬種は、パグやフレンチ・ブルドック、シー・ズーなどが挙げられます。ねこちゃんではチンチラ等が挙げられます。

 主な症状として、イビキをかく・イビキの様な呼吸、口をあけて呼吸、うまく息がすえない、など、これらの結果として呼吸困難に陥りやすくなります。
また呼吸困難になることによって散歩などのちょっとした運動でもすぐに疲れてしまったり、呼吸が速くなることで高体温になることもあります。

短頭種気道症候群の診断方法としては、
<麻酔が必要ない検査>
*レントゲン検査;心臓や肺、気管の異常がないかを検査する。
*血液検査;体内に炎症や腫瘍がないかを検査する。
*超音波検査;心臓の動きや肺に水がたまっていないかを検査する。

<麻酔が必要な検査>
*内視鏡検査;咽頭や気管の状態を視認する検査。
*気管内洗浄;気管内に腫瘍や炎症がないか検査します。
*CTMRI;麻酔をかけて心臓、肺、気管をさらに詳しく検査します。
  
以上があります。狭窄性外鼻孔や軟口蓋過長症はある程度、身体検査時に視認することができるため麻酔科での検査までは行わなくてもよい場合が多いですが、その他の喉頭室外反、喉頭虚脱、気管低形成は麻酔下での検査が必要になる場合があります。

 短頭種気道症候群に対する内科治療の目的は症状の緩和であるため、根本的な治療にはなりません。そのため、治療は基本的に外科的治療が行われます。しかし、外科治療の適応となる箇所には限りがあるため、この適応になるのは狭窄性外鼻腔、軟口蓋過長症、喉頭室外反などになります。
ある調査では狭窄性外鼻腔、軟口蓋過長症の症例に対して1歳未満で外科治療を行った場合、96%と高い治療効果が得られたとの結果が報告されています。
当院でも狭窄性外鼻腔、軟口蓋過長症の外科治療を行っており、多く子で呼吸が楽になったとのお話をいただいております。

これからの季節は更に気温も増して、短頭種のわんちゃん、ねこちゃんの呼吸のトラブルも出やすくなってきます。日ごろの呼吸状態や運動の様子などで何か気になることがあればお気軽にご相談ください。

2014年6月16日月曜日

体の麻痺したワンちゃんが来ました

体の麻痺したワンちゃんが来ました。
MRIの結果、首にあります骨の2番目と3番目が椎間板ヘルニアを起こしていました。

椎間板ヘルニアとは、体の中心を走る骨(脊椎)と骨の間にあるゴムのような軟骨(椎間板)が老化や、跳んだり体をねじったりなどの激しい運動により脊椎内に突き出して、中を通る神経を圧迫してしまい、痛みや麻痺等の神経症状が出る病気です。

今回はベントラルスロット法で手術を行いました。
ベントラルスロット法とは主に首に生じた椎間板ヘルニアに対して使われる手術方法です。

全身麻酔後、首の腹側よりアプローチをし、首の骨に小さな穴をドリルであけて、穴の向こう側の神経を圧迫している椎間板物質を取り出します。
 首の腹側には、気管、食道があり、その両側には動脈、静脈、大事な神経が走行しています。それらを傷つけないように横に寄せてから、骨にドリルで穴をあける必要があります。
 この手術方法は手術範囲がかなり狭いため、少しの出血でも手術が困難になります。そのためかなり高度な技術が必要とされます。

当院では大学病院に通い日々技術に研鑽を重ね、こういった難手術にも対応出来るよう一層の努力をしております。
お気軽にとはいえる病気ではないかもしれませんが、いつでもご相談下さい